Liberontとは

Liberontが描く「眠らずに巡る」次世代の資源循環社会とは

2025.05.26

循環する未来

【記事要約】

  • モノが巡らない社会の現実: 今の消費社会では、使えるモノが早々に眠り、やがて廃棄されている。特に家庭に眠る「かくれ資産」は60兆円規模にのぼり、資源の活用効率の観点からも見直しが求められている

  • 部分最適の限界と、向き合うべき問い: 再生素材やエシカル消費は進展しているものの、消費後の「使い方」や「手放し方」までを含んだ循環設計は未だ不十分。Liberontは、「なぜモノは眠り、捨てられるのか?」という根本の問いに向き合い、行動の心理的ハードルに目を向ける

  • 巡ることが前提の購買体験へ: モノを買った瞬間から巡ることが前提となる仕組みにより、誰もが無理なく循環に参加できる社会へ。Liberontは、経済と環境が両立する新たな常識の実装に挑戦する


大量生産・大量廃棄時代の先へ

私たちの消費社会は、今、かつてない転換点を迎えています。


大量生産・大量消費が当然となった今の世界では、私たちは気軽にモノを手にいれ、簡単に手放すようになりました。その結果、世界のいたる所で、大量の製品が循環することなく廃棄されています


例えば衣類。世界では、毎秒トラック1台分の衣類が焼却または埋め立て処理されています。日本国内でも毎年約47万トンの衣類がゴミとして廃棄され、そのうち約95%が焼却または埋立処分されているのが現状です。(参照:国連)まだ使える衣類が、流行と低価格に押されて、‘‘消耗品’’(ごみ)として扱われているのです。


しかし、廃棄されているもの以上に見落とされがちなのが、家庭の中で眠っている「まだ捨てられていないけれど、使われていないモノたち」です。日本国内の家庭には、衣類や雑貨を含めた「かくれ資産」が60兆円以上あると推計されており(参照:メルカリ)、それらは日々の生活の中で静かに放置され、活用されることなくタンスや押し入れの奥で価値を持て余したまま眠っています。


モノを生産し、消費し、使わなくなったら捨てるか忘れ去る。その一方通行が常態化したこの社会において、限られた資源の持続的な活用を実現するには、いま、社会全体としての大きな転換が求められているのです。


従来の資源循環アプローチの限界とは

このような状況に対し、これまでもさまざまな資源循環の取り組みがなされてきました。ですが、それらはどれも部分的な解であり、全体を見渡すソリューションはまだないと私たちは考えています。


モノの生産段階では、再生素材の活用や長寿命設計、排出規制といった取り組みが着実に進められています。一方で、それらは製造側の視点にとどまり、消費者の手に渡ったあとの行動までは想定されていないことが多く、また一部の商品にしか適用できないのが現状です。だからこそ、消費の先にある「使い方」や「手放し方」まで含めて、循環の設計を拡張していくことはできないのだろうか?


その先の消費段階では、エシカル消費やシェアリングサービスを通じて「モノを買わない」「所有しない」という選択肢が推奨されていますが、これらのアプローチは個々人の意識やライフスタイルに強く依存するため、実際の行動変容には限界があります。だからこそ、買う行為そのものの意味を見直しながら、誰もが無理なく参加できる、より持続可能な選択肢を日常に組み込む形はないのだろうか?


消費後の製品の廃棄を減らすための一手として、リユースショップやフリマアプリ、修理サービスなどの再流通の仕組みも整備されつつありますが、ユーザーが自らモノを手放すという自発的な行動が必要となるため、これもまだまだ参加のハードルが高いのが実情です。だからこそ、手放すことがもっと自然で手軽な行動となり、誰もが意識せずとも循環に参加できるような仕組みを描くことはできないのだろうか?


これらの既存の取り組みの多くは、現状の仕組みはそのままに、できるだけ消費を抑え、できるだけ循環させることに焦点を当てています。どれも大事な取り組みではありますが、モノがなぜ放置され、やがて廃棄されてしまうのか。そして、どうすれば自然に巡るようになるのか — 
その根本的な問いにこそ、もっと向き合うべきではないでしょうか?


なぜモノは眠り、そして捨てられるのか?

私たちLiberontは、この問いからスタートします。


実際の私たちの生活を振り返ってみると、買ったばかりの商品が意外にも早く使われなくなることは珍しくありません。一度クローゼットにしまいこまれた服、飽きた雑貨、まだ使えるけど手が伸びなくなった家電。これらは捨てられることなく、ただ家の中で保留の状態で眠り始めます。


やがて、引っ越しや断捨離といったライフイベントをきっかけに、多くのモノがゴミとして手放されていく。決して「眠らせたい」と思ったわけではないが、ただ、捨てたりリセールしたりするのが面倒だったり、愛着があったり - そんな小さな心理的ハードルが、モノを再び巡らせる行動を妨げているのです。


モノは巡るもの、という新しい常識へ

Liberontは、モノがそもそも眠らず、循環するエコシステムこそが、大量廃棄社会を変える鍵になると考えています。


人々の欲しいという気持ちは、本来否定されるべきものではありません。経済を発展させていくためにも、単に消費を抑えるのではなく、その欲望の先に循環がある社会をデザインしたいと私たちは考えています。


そのためには、使い終わったら自然に巡ることが前提の購買体験の設計が欠かせません。商品を購入したその瞬間から自然な流れで誰かのもとへと巡っていくような仕組みがあれば消費者は無理なく、そして肯定感をもって循環に参加することができます。


やがて、それは「モノは巡るもの」という社会全体の新しい常識へと変わっていくはずです。


この新しい常識を支えるためには、リセール市場の拡大とそれを補強するインフラの発展が不可欠です。今後は透明性・トレーサビリティの強化、ブランドの公式リユース参入、サブスクリプションモデルの浸透、修理・リペア拠点の充実など、多様な仕組みが有機的に結びつくことで、モノの循環システムそのものが強靭化し、持続可能性の高い経済と社会が実現されていくでしょう。


Liberontが描く「経済と環境の両立」への道

Liberontは、まだ世の中に存在しない、新しい循環システムの社会実装に挑戦しています。それは、消費者の「欲しい」という気持ちを否定せずに受け止めながら、その欲望の先にある購買体験を設計し、社会全体でその仕組みを支えていくアプローチです。


私たちが目指しているのは、「経済か環境か」という二項対立を超えて、「経済と環境の両立」を実現する未来です。だからこそ、モノを買ったその後の流れにこそ新たな可能性があると私たちは信じています。


Liberontはその未来の輪郭を、現実のものとして描き出していきます。



💡Liberontは、次世代の循環社会の実現に向けて、ECサイトに簡単に導入できる日本初の「バイバック保証」サービスを提供しています。

どんなご質問でも、お気軽にお問い合わせください

どんなご質問でも、お気軽にお問い合わせください

どんなご質問でも、お気軽にお問い合わせください

相談する